2009年,「Billion-Dollar Club」のメンバーは3社に絞られる---。半導体に関する市場調査を手掛ける米IC Insights, Inc.がこんな市場予測を発表した(発表資料)。Billion-Dollar Clubとは年間の設備投資額が10億米ドルを超える半導体メーカー群という意味。2007年には16社ものメーカーが該当したが,2009年は過去10年で最少の3社に限られるとIC Insights社は予測する。

 不況下でも10億米ドル超を投じる3社とは,米Intel Corp.,韓国Samsung Electronics Co., Ltd.,台湾Taiwan Semiconductor Manufacturing Co., Ltd.(TSMC)という。この3社は2000年から毎年,10億米ドル超の設備投資をしてきた。IC Insights社によれば,2009年の設備投資はIntel社が前年比10%減の47億米ドル,Samsung社が同33%減の45億米ドル,TSMCが同23%増の23億米ドルで,3社合計は業界全体の43%を占める見通しという。

 半導体業界全体の売上高に対する設備投資額の比率は,2008年に過去最低の16%まで低下したが,2009年はさらに12%まで下落する見込み。生産増強の動きが弱まる中,2010年から2012年ごろまで,半導体の平均販売単価は高めで推移するとIC Insights社は予測している。